YAMAHA "TONE BOOSTER"TB-01(現況)
YAMAHA TB-01は幼なじみのような対象だから
最近、改めて使い始めてみて
自分の音の一部だと・・気づかされる。
となると無性に予備が欲しくなり
40年前のシロモノを現世で買い漁って
いまさら学んでいるというお話。
ヤマハの80年代のコンパクトエフェクターPSEシリーズ。このシリーズ中のトーンブースターTB-01に対する個人的な想いについては、過去に紹介しました。(YAMAHA "TONE BOOSTER"TB-01: Route335@weblog)
自分のバンド活動、音楽活動史を振り返ると、1980年から1995年頃をピークに2002年まで。その後、2008年から活動場所やスタイルを変えてゆるやかなに現在に至ります。その自分の最初の20年近くの期間の私は、ベースと専らTB-01だけを携えて活動していました。借り物のDIとベースの間にTB-01を差し込めばトーンコントロールが出来る訳で、便利だった。
現在ではいろいろ高性能な機材が出ていますし、私もプリアンプの類を今ではいくつかは所有している訳で、今さらTB-01にスポットを当てるなんて野暮なことなのかもしれません。ですがね、前項ではエフェクターボードの紹介をしました。そのボードの中でTB-01は、思い出参加だったのに、結局常にON状態で使った。やっぱり長年連れ添ってきた機材って、良くも悪くも自分の音になっているように思うのです。TB-01を通した時の明瞭感、公称値BASS:100Hz、TREBLE:2kHzという、ベースにとってはレンジの狭さにあっても、音の飛びっぷりやスピード感は良いんじゃないかと。(これは個人的な感想ですが)
そもそも、1980年代の私のTB-01の購入動機は、(エレキギターも弾いていたから)ディストーションに繋げると音が元気になる・・みたいな噂があって、それを信じたものです。ベース使用に気づくまで時間があり、当時の個体は1983年春頃にはベース専用になっていたかな・・2002年に転居した際に紛失。現在使っているものは2016年に中古で買ったものなのです。
TB-01への自分の想いが再燃しますと、幸いにもまだ音楽活動を続けたいと考えておりますから、故障した時のために予備が欲しい・・と考えました。ネットオークションを見るといくつか出品されていてジャンクの訳あり品っぽいけど、手に入るよう。出品されている中で、一番安いところを一つポチっとしましてね、無事に届きました。
届いた個体は安いだけに(?!)GAINとTREBLEのツマミが効かなかったりしたのですが、このへんはもう一台持っている強みを発揮して修理できました。・・で、ですね、ベースに繋げて弾いてみると、なんだか感触が違う。TB-01の作用としては誤差の範囲なのでしょうが、些細な差で、幼い頃からの馴染みの味とは違うような印象がありました。古い機材なので、これまでの環境により個体差はあるでしょうし、予備機としては十分なのだと頭では判るけれども、なんだかなというところ。中身をチェックすることにしました。
1号機(2016年中古購入品)
S/N#811196
もともと持っていた個体ですね。シリアルは #811196。製造年式不明です。
基盤からコルグ製だというのが判ります。オペアンプはTL072CP(MALAYSIAスタンプ)です。TB-01の中身を見たのは初めてだったのですが、4558だろうと思い込んでいたので、予想外にTL072だったので少々びっくりしました。
2号機(2025年中古購入品)
S/N#810078
予備として購入したものです。シリアルは #810078で1号機よりも先輩のよう。こちらも製造年式不明です。
基盤は1号機と同じものです。オペアンプはJRC4558DVです。オペアンプ以外の部品の状態も違うため、簡単には音の違いの原因がこれだとは言い切れないのですが。でも、きっとTL072と4558の違いなのだと予想します。4558の方がツマミの操作にもきちっと反応(?!)して、判りやすい効果にはなっているのですが、少しザラついた感じがある。一方1号機のTL072は4558に比較して、作用が若干に大人しく、出音に艶がある(上品とも言えるか・・・)。
JRC4558DVは当時のコルグ、ヤマハエフェクターでよく使われてきたというヤツで、TB-01で使われるのは不思議じゃない。では、1号機は中古品であるため、前オーナーがオペアンプを交換したのか・・などと疑いもある。交換なんてするだろうか・・・。私の初代0号機と1号機の感触は似ていて、いったいどういうことだろうと思いました。
3号機(2025年中古購入品)
S/N#814804(1983年4月保証書印)
上のような疑問があり、もう一台ポチりましたよ。シリアルは #814804 で1号機よりも後輩のよう。なんと、操作説明書が残っている個体で、その中の保証書の購入日が1983年4月12日とある。多分は私の0号機に近いヤツですね。
では、こやつのオペアンプは何なんだ・・・。
TL072CP。基盤は1~3号機全部共通。この個体の音の感触はTL072の1号機のライン上にあると思います。この個体の方が1号機より冷たい印象だけれども、これは個体差かな。
私の推測の範囲でしかないのですが、TB-01のオペアンプは当初はJRC4558DVで途中からTL072に変更された・・・ということでしょう。4558の個体は存在感が強くて、エレキギターでアンプの前に繋げて積極的にドライブさせる用途にはスッキリ向いているのかもしれないけれども、TL072の方は繊細な効きで、音の曇った幕を取り除く、音像をシャープにするような使い方にはいいように思います。4558の方もシャープにはなるのですが、粒がちょっと大きいような印象があり、私はTL072の方が好きです。でもまぁ、しかし、言われなければ気付かない差かもしれません。4558の2号機も予備機として大事に扱っていきたいと考えています。

昔の電子機器(マスプロ全般に言えることかも・・)は同じ型式でも個体差があり面白いですね。ヤマハのPSEシリーズは、現在では評価されてすごく人気があるというような存在ではないようです。中古ではそんなに高価ではない。当時は黒い筐体やツマミの重めの操作感など高級感があり、こいつを買えた時には「やったね」という気分だったのですよ。今回、40年が経って、改めてこのエフェクターに触れる機会をもち、とても楽しかったです。
おまけ記事
PSEシリーズの電源事情、私のばあい
YAMAHAのこのシリーズのエフェクターを使うにあたって、皆、イタタ・・と感じる点。それは40年以上前から電源です。PSEシリーズは専用のシステムボードでの使用が前提になっていて、単体で使う場合9V電池専用となり、ありがちな電源の入力ジャックは装備されていません(正確にはシステムボード用の接点は内蔵されている)。対策として、1.電源ジャックを装備するために筐体に穴を開ける、2.基盤上の電源から線を取り大体外にジャックを伸ばす。3.電池スナップにスナップを介して大体外にジャックを伸ばす。の3つの方法があります。
現在の私は、本体に加工をしなくていい方法3を選びます(昔の私は電池で使っていました)。単に、スナップに電源ジャックを繋げただけのものですので、いろいろなものにも応用が出来ます。例えば電池内臓のベースを弾く時に電池がない時、電池の代わりに使うとか・・ですね。ライブでは動き回れないですが。一つあると便利かも。その部品の自作方を紹介しましょう。
用意するのはバッテリースナップ(ホームセンターなどでも手に入ります)。電源ジャックです。電源ジャックは一般的なBOSSの電源プラグが繋げられるサイズのものが便利・・・ここが詳しい人は常識で、詳しくない人には情報が少なく困るところかもしれない。私がこの用途で使うジャックは「MJ14」。エフェクターなど電池との住み分けのある場合にはスイッチ接点が付いた「MJ-1(MJ-1A)」を使います(丸形なので穴を開ける時には便利です)。下の写真のジャックは「MJ14」です。他にもいろいろとあるのでしょうが・・。
作る際に少々考えなくてはなりません。線が2本、それを接続するジャック側の接点は2個だけです。還暦を越えた私には毎回混乱するのですが、簡単な作業です。そうそうハンダコテとハンダ、熱収縮チューブ(ビニールテープでもいいかも)、念のため、導通確認のためのテスターはあった方がいいでしょう。
バッテリースナップの赤線、黒線の考え方ですが、大概の場合は+が赤となります。9V電池の+が接続する(スナップのメス側)が赤線、逆にスナップのオス側が黒線であることに注意。製作するバッテリースナップは電池の代わりになるためオスが+(黒線)でメスがー(赤線)となります。電源ジャックの2つの接点については、「センターマイナス」の電源プラグを使う場合は、センター部の接点に赤線(-)、周辺部の接点に黒線(+)を接続します。ややこしいでしょ。
ハンダ付けする前に熱収縮チューブをセットしてから作業します。私の場合は黒線に細いチューブ、全体を保護するチューブ、ジャックの筐体ごと保護するチューブと3段階使っています。これで完成。ヤマハのこのエフェクターへのセットはバッテリー用のフタを外してしまうか、本体の隙間を通して、システムボード用のコネクタのフタを外して、そこから出す方法が考えられます。前者はフタの保管場所に困りますので、私は後者としています。筐体表面の4つ角にあるネジを緩めて表面パネルを外せば可能です。また、コネクタのフタは(紛失しがちですから)電池の収納スペースにテープで貼って保管しています。 これらの作業については、くれぐれもご自身の責任の中で行ってくださいませ。




































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