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2024年7月

2024/07/30

私の予備楽器、一本確保。

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 以前このブログで、自分が普段使っているベースの内、もしもに備えて予備があったらいいな・・・という、捨て鉢(?!)な記事を掲載しました。https://route335.cocolog-nifty.com/blog/2020/09/post-0d9f13.html

 内容は弦間幅広の6弦ベースというところに終始している感が強いのですが、現在でもここにあげたベースの使用が頻度は高くて、特にストリーマー6とFENDERのSRBです。演奏会に持ち出す時、私のようなアマチュアだと自分の機材は自分で運ぶし、見張っていないといじられてしまうこともあるし、ずっと見張っていられないし・・、出先でいろいろと何かあったら困るので、気軽に持ち出せる影武者が欲しいのです。影武者と言っても、同じモノは無いので、演奏性や音色が似たものだったらヨシとして。WARWICKは5弦のブロードネック(ストリーマー5など)のものと使い分けたリスク分散で対応。現在、多弦ベースの弦間は18mmが標準になっているようですが、私はもう少し広い方がいい。18mmに落ち着いていなかった昔の方が、ベースの選択肢が多くて楽しかったなぁ・・と回想します。ともかく。

 今回、FENDERのSRBの影武者となりそうなモノを入手することができました。FENDER SRB(2009年)から時を10年以上遡り、ARIA PRO2時代のSTEVE BAILEYモデルのAVB-SSB-016です。1993年製ということで、結構古いモデルですが、私はこのモデルに触れたことがなかった(というか現物を見たこともない)ため、ネットでポチった時は少々勝負でありました。

 で、届きました。この個体はほとんど弾かれていない、保管状態の良い美品でした。錆びなど無し。弾かれていない分、調整箇所(ネックですかね。トラスロッドが固着気味なのかな・・。)があり、じわじわ動かして調整しています。ネック自体のスタビリティは悪くないようなので、きっと良い状態に戻ることでしょう。現状でも問題なく弾けます。
 このモデルの詳細については調整が利いた後で、改めて紹介するつもりですが、恐らくFENDER SRB(以後略:SRB)とAP AVB-SSB-016(以後略:AP)を並べて、少なくない人数の方々が気になる点について触れておきます。双方の指板幅や弦間ピッチですね。両者のブリッジの構造の違いがあります。SRBは弦間調整ができるタイプ(実測18.5mm位を中心に0.5mm程度の調整幅)。APは18mmの固定です。ネックの指板幅についてノギスや定規で計測(誤差はあります)したところ、SRB:AP(ナット幅/51.5mm:49.5mm、24フレット部幅/≒93mm:≒92mm)であり、APの方がわずかに狭いとは言え、ほぼ同じです。私はSRBの弦間調整を一杯に広げていますから、APはちょっと狭いということになるのですが、SRBでも弦間を拡げない場合は、両者、ほぼ似たようなアクションで使えるでしょう。SRBのようなサイズのブリッジをAPに取り付けたら、影武者としては満足できるのではないかと思います。ただ、SRBはネックの厚みが感じられたり、ラッカートップだったりして、弾き心地はちょっと違っているようです。
 この記事を書きながら、APをいじっていまして。出音の個性も両者似ているように感じます。私のSRBは過去記事に何度も触れましたが、誘電ノイズが強くて、四苦八苦したのです。みずみずしい高域の反面、ノイズが強くあり、手放しでは弾けないモデルです。これは一緒ですね。このままでは私は弾けないので、シ-ルドを強化したり、SRBの経験から得た改修などで、いきなりいじってしまおうと考えています。この個体、フルオリジナルなのですがね。

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2024/07/24

IBANEZ MC924DS '1980【点検】

 私、今年の誕生日で還暦。このところ還暦以上の老いを感じているところです。一年前から治療中の病が、この春を過ぎて順調ではなくなっているみたい。他人事みたいになってしまうのは、肺なので、時々出る高熱と少々身体が重いこと以外には自覚症状があまり無くて。自分としてはそこそこ元気のつもり。ただ、レントゲン写真では悪いとのことで、ステロイドの量は振りだしに戻る。「家から出るな」ということで、昨日から家に居るのです。大人しく過ごそう。なので、この夏に計画していたささやかな帰省・旅行は、キャンセルです。トホホ。

 前述の通り、常に病床に伏している・・・という感じでもないので、所蔵のベースをチェックして過ごすことにしました。ちょっと気がかりのある個体を直そう。今回は1980年のMC924です。この個体は、以前に紹介したものですが、私の作業で、リアピックアップの中のデュアルコイルの内、ブリッジ側のコイルをオミットしています。この改変で、使える音になった、とか思い込むことができて、我ながらお幸せなことなのですが、この個体自体をあまり弾いていない状況を鑑みると、自分が元気な内に、元に戻すべきだと考えました。

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 配線はPUリード線の内、リアPUの4本線の内の1本を回路接点から外していること以外はオリジナルです。

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 上の写真右側にあるPUセレクターの右側端子から、赤色のリード線を外しています。これは紺色のリード線と共に接続していたものでして、今回ここを再度繋げて、オリジナルに戻しました。このPUのデュアルコイルの関係はフロントリア共にパラレルです。

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 フロントPUの裏側の記載です。「A5・44・75」。

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 リアPUの裏側の記載です。フロントと同じ「A5・44・75」。記号から推測すると「ALNICO5・AWG44・??」でしょうか・・75は何でしょう。思いつかない。

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 MC924の変遷の中で、1980年製は初期型に相当します。私はMC924を好み、初期、中期、後期と揃えていますが、個人的にはこの初期の外観が一番好きです。温かみのある優しいデザインで気に入っています。ただまぁ、MC924の中で、今、弾くのなら後期でしょうか。後期の特徴はローインピーダンスPUでノイズが無く、トーンはローパス(2軸ジャズベ回路)だけなので、時代めいたEQが無い分、使い易いように思います。(念のため、後期型には2期(前期・後期)ありまして、私がさしているのは後期型の前期。後期型の後期は所有していないので判らないのですが、カタログの仕様上は2バンドEQとなっているようです。PUも異なっていて、後のMC2924へとつながっていくのですね。)

話をこの初期型MC924に戻します。オリジナルの配線でリアピックアップの状態が元に戻り、私の気がかりが一つ減って良かったです。

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2024/07/17

クリップチューナーのグラグラ補修

 ギターやベースギターのヘッド(に限らないですが・・)にパチンと挟んで使うクリップ式チューナー。結構、昔からあるのでしょうが、その黎明期の頃は、個人的に(当初はアコギの方に多かったと思うのですが・・・)ヘッドに着けたままステージに立っている風情があまり好きではありませんでした。エレキギターやベースの場合は足元(もしくはラック)にチューナーを置けよと。でもベースの場合は、足元エフェクターなんて滅多に使わないから、チューナーがクリップで済むなら、機材の簡略化が図れる・・・と気づくのです。
 10年程前、クリップチューナーを入手しました。とても便利です。私のようなアマチュアはチューニングする時だけ装着する。原則外して、入れたズボンのポケットをゴワゴワさせながら演奏する。演奏が始まって外し忘れていることに気付くことが少なくなく、その時は気分が沈むのです。みんなきっとそうなのだろう、と想像します。

 で、私のクリップ式チューナーは時々、新規に買い足ししたりして結構な数がある筈なのですが、ギターケースのポケットやカバンに入れて忘れてしまったものもあり良く判らなくなってしまっている。しかし、一番最初に入手したヤツは、現役を離れて隠居生活というか、自宅のデスクの上にいつもあるのです。KORG PITCHHAWK-Gです。私のギター人生のチューナー装置を振り返ると、最初のベースギターで楽器店付けてもらった「ゼンオンジャスティーナ」の他は、ストンプボックスタイプ、ラック式、クリップ式、偶然、全てKORGでした。ありがとうKORG。
話を戻します、私の初代クリップチューナであるKORG PITCHHAWK-Gは、隠居させているとは言っても、普段使っているので、ずっと酷使しされている環境です。長く使っていると、首がぐらんぐらんに緩んできますよね。グラグラだとチューニングの反応が悪いように感じます。

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このチューナーは型式が古いので、現在での評価の程は知れているのでしょうが、私としては現役で仕様しておりまして信用している装置です。しかし、首がグラグラ。実は数年前にDIYで修理を行って今回二度目。私の方法はKORGの公式なものではなく、きっと、やってはいけない部類の作業となりますので、真似して行う場合は、壊れてしまっても私は責任はとれません。私としては壊れてしまっても仕方がないと割り切っていた愚行でありますため、このへんのご理解はひとつよろしくお願いします。

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 上の写真のこのボールジョイント(?!)部を外します。外し方は、割ったり折らないように、冷静にゆっくりとグイグイっと力を入れて外す。演奏中にズボンのポケットに入れていたりすると、稀に頭が外れてしまうことがありますよね。そういう場合は、グイグイっとはめていると思います。その逆の作業という訳です。・・・別に正しいやり方があるかもしれません。

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外れました。(バッテリーは外す必要はないです。)ジョイントの中を見てみると透明なフィルムのようなものが収まっています。このフィルムは、前回の作業で私がセットしたものの可能性があります。すっかり忘れてしまいました。

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←のコンタクトレンズのようなフィルムがボールを滑らせ支えている部品なのでしょう。このPITCHHAWK-Gは2度目の修理(補修)でありまして、前回私が装着した円形ゴムが、透明フィルムの底から出てきました。私の修理は、ジョイントの穴の底部をゴム板で底上げし、グラグラな隙間を窮屈にし安定させる・・・という方法です。ゴムではジョイントが滑らかではありませんので、クリアシートのようなフィルムのような滑りの良いものが接触面にあった方がいいですよね。

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私が使用したゴム板は1mm厚のもの。8.0mm径のパンチで切り出します。

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ハイ、出来た。この個体にはゴム2枚(初回の修繕であれば1枚で十分でしょう)(とフィルム)を戻して完成です。

頭グラグラで使わなくなったクリップチューナは、ひょっとすると修繕できるかもしれません。私はこのようにして補修しています。

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