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2024年1月

2024/01/31

ERNIE BALL MUSICMAN Stingray Bass '2008

ERNIE BALLのシリアルナンバーデータベースによると
この個体はフルオリジナルのようだけど
そんなしっかりしたデータベースが存在すると
イジるのに覚悟がいる。

少し前の記事で紹介しました。イマサラなスティングレイベース。スティングレイは2本目。1本目は2010年に入手した1979年型で、その時にも「イマサラ」でした。この個体はネックが不安定であまり弾いていない。私は今59才。今年、いよいよ還暦で。45年間ず~っとベースを弾くことを趣味としていて、いろいろなカタチのベースをあれこれ弾いていながら、いまに何故、スティングレイなのか・・というコトについて説明が難しいのです。心の中を整理すると、スティングレイはちゃんと弾いたことが無かったから・・、〆として弾いておきたい、というところが正直なところかもしれません。

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 ボディ黒、ローズ指板の組み合わせです。2008年製。この個体は当然、中古なのですが、あまり弾かれていない。大事にされてきたような様子がある。しかし、私の手元に来る前は、きちんとした楽器店ような環境ではなかったこともあって、全体的に少々メンテナンスが必要でした。私の手元に来て、あれこれ調整して概ね戻りました。

 特にこの個体の問題は、湿気のある場所で放置されていたようで、中身の配線が錆びでボロボロでした。それでも音は出ていた。外観上ではジャック部の配線の錆び。危ういので、ジャックごと(ありがちなスイッチクラフトのステレオジャックヘ)変えました。この場合、電源の線について気を付ける必要があります。このスティングレイでは元々は(プラスチックモールドの)スイッチジャックで電源ホット線(+)がON/OFFするカタチです。ステレオジャックへの変更では、一般的にコールド(-)線をアースへ短絡することでONとなるカタチになります。
 ネットを見ると、このジャックを交換した例が目立つのですが、わざわざ交換するものでもないと思います。しかし、ジャックは消耗品なので、交換する時はプラスとマイナスを頭の中を整理しておきましょう。
 次に、フロントの金属のパネルを開けたのですよ。中身も全てオリジナルなのですが、電線が錆びていて基盤から伸びている線がポロポロ折れて切れて行くのです。ビニール被覆の中身まで錆びている。私は、結構な数の古いエレキギターを見てきたつもりで、こんな恐怖体験は初めてでした。幸い、基盤は問題なかったこと、そして板にB,W,Rなど配線の色を記したような記号がプリントされていたので、その通りに配線して戻りました。

 見た目ですね。ローズ指板と黒ボディ、黒いPGの組み合わせは、スティングレイに限らず、落ち着いた組み合わせでカッコイイもの。ネットで調べて見れば、これはレッチリのフリー風らしい。定番の組み合わせであって何ら違和感がある筈もない。これはこれでいいのですが、私としては、これは見た目、たぬきのお腹のような姿の”スティングレイ感”が乏しく、PGの色を強調したいと考えました。白でしょ。

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 ネットでリプレイスメントのPGをググると、すぐヒットしまして。そのまま白色(パーチメント??)をポチっとすると2日後にはポストに入っていました。純正ではないのが残念ですが、WD Music Productsの製品で、ぴったり合いました。取り付けたのが下です。

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 これで、遠目にもスティングレイだと判ることでしょう。黒色PGのカッコ良さも捨てがたいところですので、時々交換して気分転換を図りたいです。

 そして、出音の印象は、まず全体的に”じ~”っという誘電ノイズが気になります(この個体だけの問題かもしれない)。このノイズ対策にしばらく時間を費やしました。この様子については別途、機会があれば紹介しますが、要約すればシールドとそれに伴うアースを追加しただけ。トレブルをフルにすると若干の発信音のようなノイズが残るにしても、センター位置では気にならない位になりました。特にPU部のシールド対策は効果がありました。しかし、ここは、シールドすればするほど高音域が抑えられるような気がして微妙なところではあります。音は、1979年に比べて音量がデカい。スラップするにしてもトレブルはそんなに上げなくていい。ミッドは下げればドンシャリになるけれど、下げ過ぎるとスティングレイではなくなる感じです。

 楽器としては、今では当たり前なことなのでしょうが、この2008年の個体はネックが普通に安定しています。私の1979年製は大き目のリリーフ量だと考えてみても、弓のようなしなり具合で、とても落ち着いて演奏できないものでした。当時のmusicmanでも丈夫なネックの個体はあるらしいのですが、私の経験数では出逢ったことがありません。なので、普通に安定しているネックのスティングレイを弾いていると、夢のような気持ちになります。

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2024/01/17

Sony α7sIIIとCanon nFD500mm レフレックスF8.0

年末に写真機材の整理・整頓をしていて
反射式レンズのnFD500mmをみつけた
ああ、こんなのも持っていたのかと
写してみたら、手持ち撮影でも楽に扱える
結構使えるレンズだった。

 旧年のことになりますが、私は体調も何もかもダメダメで、せめて年末に家の掃除を、スッキリとしようと思いました。家が散らかっていたら福も逃げるだろうと・・そういう気持ちですね、結構丁寧にやりました。ごみの類は捨てました。楽器や音楽、写真機材系のものは捨てる勇気はないから、そのままとして、とりあえず、何を持っているのか棚卸をして、在庫の品目を確認することにしました。

 振り返って思うところは、楽器のことは別としまして、写真系ですよね。フィルム世代のレンズ群は現在のデジカメ(ミラーレス)で使える。しかしながら、かつて、場末の商店街にあるカメラ店などで安かったからという理由だけで何も考えずに買ってきちゃったFDやMマウントレンズがありまして、単焦点は良いとしてもズームレンズの類は面白みが無い上に何が何だかわからない状況です。使うものは使うし、使わないものは邪魔にならない場所で保管しようと考えました。

 で、単焦点なのですがCanon nFD500mm レフレックスF8.0を見つけました。このレンズは、かつて、マイクロフォーサーズが出始めて初代のデジタルPEN(E-P1)で(マウントアダプターを介して)nFD類を再利用しようと補充したレンズです。レンズ自体は重い部類ではないのですが、PENではさすがに手振れが厳しかった。今、α7SIIIで撮ってみると、スナップ感覚で手軽に撮れそうな、超軽快な超望遠レンズでした。手持ち撮影ではピント合わせが少々苦労ではあります。

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四方がカチっとしています。抒情的な作品では光が円形になる反射レンズの特性は味になるように思います。円形に写すためには、わざわざしなくてはならないし、反面では、円形の反射がイラナイ時に写り込んだりする。昨夏、庭の木陰に咲いていたユリの抜け殻を撮ったもの。適当にシャッターを押したのです。思いがけずシャープに写っていて、このレンズはとても気に入りました。きっと、イマサラなことですが。

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2024/01/11

マイ4弦ブーム、また再来か?!スティングレイ!!

4弦ベースの個体を新たに入手しました。
年明けから、暇があればいじっています。
私はルイスジョンソンとか
バーナードエドワースの世代なのだけれども
ここはひとつ、オフコースだと開き直ってみたい。
そんなベースです。

 このモデルは私のコレクション的には2本目になりますが、一本目の個体は1979年の個体で、ネックがどうしてもダメで弾けない・・・弾けなくはないのだけど、弾く気がしない。でも、このモデルは定番の、特有の良い音なのですよ。倉庫での資料となってしまっているのが惜しい。
 私が直近に入手したベースは4弦モデルのWARWICKのストリーマー1でした。こいつはEMGへ換装して、お気に入りの一つになっているのです。個人的にPJの組み合わせは納得がいかないものが少なくなく、持っていても使わないことになるのですが、EMGのPJセットはそんなことがなくて、とてもいい。その良さに気付いてから4弦ベースでのスラップが気持ち良く感じます。スラップのことを私の世代ではチョッパー奏法と言うのですが、チョッパーと言えば、やっぱり、私のはネックがダメで弾けないあのモデルの、ネックが大丈夫な、せめて近年製の個体を手にしてみたい。
 で、あれだのそれだの言ってはぐらかせ焦らす意味がありませんので、紹介しますとスティングレイですね。スティングレイをバコバコベキベキ弾いてみたくなった。ルイスジョンソンやバーナードエドワースみたいにはなれないけれど、昭和世代のベーシストのたしなみとして、仕上げに、それはやっておきたい。ちゃんと弾けるスティングレイで、チョッパーを弾いておきたいという訳なのです。

 2008年製のスティングレイを手にしてみました。スティングレイは、カタログモデルであれば、まだ新品も中古も選べる環境にあるように思います。私の個体がとても良かった、こいつでなければ・・というものではなくて、弾くには不具合のないコンディションの個体、未改造・・という程度のものです。年式にしては綺麗な個体ではありましたが、ネックは・・・、まぁ、そこそこ。安定感はあります。

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 この個体は全体的に綺麗なのですが、一か所目立つ打痕がありました。上の写真の箇所で、目立つと言っても無視できる範囲のものかもしれません。補修する必要はないのでしょうが、折角なのでDIYタッチアップしてみますね。
ボディ材の木の素地(プライマー)が見えている箇所を、黒色ボディに合せて着色します。写真にはないのですが、今回は黒マジックペンを使いました。

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 欠けている塗装の箇所に、アロンアルファを盛り付けます。ホームセンターではいろいろな種類のアロンアルファが売られていますが、どれにするかはお好みで。私は、原則粘度の低いものを使っています。瞬間接着剤とは言え、乾くまでに時間が掛かりますので、プライマースプレーを使って、時間短縮し複数回盛り付けます。その後、棒やすりで表面を成型し、紙やすりやコンパウンドで仕上げます。時間的には10分も掛からない補修です。

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 どうでしょうか?上の写真くらいには修繕できます。反射の多いこの写真ではクリア層が黄色っぽく写っています。実際のところ、ぱっと見では判らない程にはなりました。ただし、注意点としては、アロンアルファを使った補修は、ポリ(ウレタン、アクリル)系の塗装では問題なさそうなのですが、ラッカーには止めておいた方が良いと思います。

 続いてのこの個体の問題点。ケースの”匂い”。ミュージックマンではおなじみの樹脂のモールドケースなのですが、何故かこいつが臭い。私が所有している94年のスティングレイ5も似たようなケースなのですが、こいつは臭くないから、何らかの匂いなのだと思います。湿った蔵の中のような、倉庫のような匂いと言ったらいいでしょうか・・・。タバコ臭ではない、アメリカ製のギターケースにありがちなココナッツ系の香りに、レモンとカブトムシのおしっこを混ぜたような匂いなのです。古いギターケースにはいろいろな匂いがありまして、個人的に慣れていはいますし、多くの場合、天気の良い日に屋外で干していると、だんだん匂いは薄らぎぐものですが、このミュージックマンの匂いはシツコイ予感がします。

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とりあえず、日干しをします。手持ちの消臭剤を。こいつは近所のカー用品店で、なんとなく買ってきたもので、中古のワゴンRの生活臭には効果が感じられた。エアコンやシートの消臭用なのですが、このケースの匂いにはどうだろう。とりあえず期待しないで、吹きかけておきました。(→匂いは薄まったような気がしますが、気のせいかもしれません。地道に日干しを繰り返すことが一番かも)

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ギターケースの類は、ときどき日干し(または陰干し)するといいです。特に木製のケースは重要と思います。家のベランダで。昔、若い頃・・都会での借家住まいの時代は、近所の児童公園に両手2本分のケースを持ち込んでは、隅っこのほうで本などを読み時間を潰しながら干してました。秋、冬、春は空気が乾燥しており、天気が良い日は、ケース干しにもってこいです。

ベース本体の全景写真はまだないです。本体は今バラバラなのです。前パネを外してみたら、以前の保管環境のせいか、おそらく湿気で配線が錆びてしまっていて、基盤からポロポロと外れてしまいました。とはいえPUからの+-、電源の+-、OUTPUTジャックへの+-くらいなので難しくはなさそう。内臓プリアンプの電池電力のON/OFFは、ステレオジャックを用いアース側の接点で行うことが多いのですが、このMUSICMANはスイッチ付のプラスチックモールドのジャックが使われていて+線の接点です。そんなこともあって全体的に分解点検をしています。全体の写真は補修が完了しましたら紹介します。

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2024/01/06

SONY RX1RM2

大変気に入っているRICHO GR2は7年間使って
最近は少々お疲れに見える。
数年前に新型(GR3)が出ていたと記憶していたから。
そいつを家電量販店に買いに行ったら、在庫は無いのだって。
今は製造が追いつかない程、人気なのだそう。
手持無沙汰で、中古コーナーにあった、こいつを持って帰ってきた。
どうやら、私のGR2と似たような歳だった。

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私とカメラの付き合いは趣味の範囲でのものなのですが、機種的には仕事(の資料作りなど)で使うようなしっかり撮影したい時は、SONY α7S系を、旅行にはRICHO GR2を使っています。GR2は普段の仕事用のカバンにも入れていたりするので、さすがにボロボロになってきました。世はクリスマス、自分の褒美(褒美をもらうほどのコトはしてないけども・・)としてGR3を新調しようと。上京した際に家電量販店に赴くとですね、GR3はいつのころからか、注文しても数か月待ちの人気モノになってしまっているのだそう。私のGR2はボロとは言え、それは見た目だけのことで撮影には問題はないので、店を後にしようとしたのです。でね、中古コーナーにRX1Rを見つけて持ち帰りました。私はRX1Rについて詳しくない。35mmフルサイズのセンサーでレンズ交換できない強気のモデルだということと、α7で云うところの”R”系の画素数があるっぽい。そして何代か経て電子ファインダーが内臓された記憶がある。したがって、そんなに古いものではないだろうと。実際には、この個体はRX1RM2という現行機種で・・・ってところまではナイスな感じなのだけれども、2016年発表とのこと。私が私のGR2を入手したのが2016年なので、お気に入りのカメラを新調しようしてして中古を買って来たら、もともとのカメラと似たような年式のものだった・・・というオチです。話が長い・・。

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この個体は元箱無し、状態は悪くないようだけども、付属品はバッテリーと充電器のみ。バッテリーは老朽化していて、充電しても50枚も撮れません。このバッテリーは現在でも(普通に)入手でき、とりあえず3個買った。念のため、このカメラ(RX1RM2)は現行機種だけれども、各純正オプション(レンズフードやサムレスト(!?)など)は製造完了品とのことで入手できない(流通在庫があれば別でしょうが)。私としては、レトロな雰囲気のレンズフードは欲しかったので、汎用品を入手して取り付けました。これは”見た目チューニング”ですね。

このカメラのウリは、35mmセンサーでα7Rのような画素数を誇っているという点。レンズはZEISSの35mmF2.0SONNAR。私のα7は全てSタイプなので、"R"タイプの画素数に憧れる。

実際に撮影すれば、もちろん、GR2やα7Sに比べてRX1Rの画素数には圧倒される。ただし、それなりに味わいを感じるGR2や明暗の奥行き感に優れたα7Sに比較して、これといった持ち味が感じられない。むしろ、このカメラでないと撮れない画はあるような気がするけれども、大概はこのカメラである必要はないもので、なんだろうかな・・・と思う。くれぐれも絶対的には綺麗に撮れるのですが、納得できるカットが少ないのです。例えが難しいのですが「おっ!」という写真は少ないのに、よく見ると綺麗な写真だったという感じです。

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α7に慣れている私としては操作系は慣れていて便利。しかし、GRの代用になるかというと、多分ならない。GR2の魅力は起動性能に支えられた即写性だと思うので、RX1はそういう感じではない。携帯版のα7だと考えて有用だと思う。GRはトイカメラっぽい外観らしくない写りと、シャッターを向ける気楽さに魅力がありますが、RX1には「カメラへのコダワリ」が感じられて、少し恥ずかしい。高級感はあり、塗黒ボディのような手触り感は良いです。α7で例えれば初期モデルの感触に近い仕上がりです。

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私なりにRX1RM2を総括しますと。買って良かったと思います。製品的にはちょっと時代遅れではあるのですが、性能としてはまだまだ全然ありだということ。バッテリーは新品でも100枚も撮ると残量が不安になるけれども、バッテリー自体が小さいので、一緒に携行すればいい。このカメラぶら下げて街を歩くと、α7には無い視線を感じます。所有欲は満たされます。

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RX1RM2でワゴンRを録ってみました。素人なので、どう表現したらよいものか、言葉が出てこないのですが、写りはとても綺麗ですよね。私は4240万画素のカメラなんてとても初めてなことでしたので、35mmフルサイズセンサーのカメラというと低画素タイプのα7S、α7S3しか経験のない身として、この写真の大きさにびっくりしました。RX1RM2は2024年の現在でも、お勧めかというとどうなのでしょう。新しいコンパクト的な35mmミラーレス1眼はあるし、きっとそっちの方がいい。コンパクトデジカメで35mmで・・、となると選択肢は少ないでしょうし、こいつはまだ有意義な存在なのではないかと思います。

今、もっと凄いカメラはきっとあるのです。今後、自分なりにコンパクトなRX1RM2をGR2のように携行して、35mmセンサーで4240万画素のスナップを撮って行ったら、それらがどんな記録となっていくのか興味があります。

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2024/01/01

本年もよろしくお願い申し上げます。

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これといった変わったことのないBLOGですが
ボチボチと続けていきます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

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