2024/08/21

AriaPRO2 AVB-SSB-016'1993(その3)

 AriaPRO2 AVB-SSB-016は触れば触るほど、自分としては納得がいかないところが見つかりまして、変えつつあります。トレブルのつまみを少しでも触るとノイズが大きくなりオリジナルのプリアンプを撤去し、バルトリーニのバッファーを内蔵しました。トーンはパッシブトーン。私の場合、フレットレスベースはライブ演奏というよりも録音することが多いです。この個体についてはベースやトレブルなどのEQによる演出装置は内蔵されてなくていい・・・と考えた訳です。
 AriaPRO2 AVB-SSB-016の出音のクセ・・にいきなり触れてしまいますが、トレブルが実用的の範囲を超えてキンキンすることに加えて、フロントPUの音が妙にブーミー(歪んでいる)だ・・という点です。歪んでいてピッチを合わせやすい・・・ということもあるかもしれませんが、歪み方にも厳しいものがある。ヘッドスペースの問題なのでしょうか。

 自分の老化が進み、何が良い音なのやら判らなくなっております。最近はパソコンのアプリが増えたこともあって、スペアナ的なアプリを見つけて視覚的に検証することが出来る時代です。このグラフを使ってみまししょう。ただ、恐らくはこの種(スペアナ属)の分析結果は弾き方が一様ではないなど、同条件での再現とは言えないことから、誤解を起こしやすいのです。なので、見た目の様子、雰囲気ということでお付き合いください。アプリは「Spectralissime」を使います。 このアプリは面白いと思います。

Tokai_js_front_pu
TOKAI JS70(JAZZ SOUND)'1983 FLETLESS FRONT-PU

まず、私のフレットレスベースの心の故郷、東海楽器製のJS70。上がフロントPUでコンデンサーは223(0.22μF)のフルテンです。トーンが利いてなくてもこういう形状グラフとなります。ピックアップは後藤だったと記憶しています。ちなみに4弦5フレットのAの音を出力しています。

Ap_stb_front
ARIA PRO2 AVB-SSB-016'1993 改;プリアンプ撤去→BALTOLINI AGBD918-2 FRONT-PU

オリジナルのプリアンプは外してしまった後のAVB-SSB-016です。フロントPUのみでトーンは絞っていません。バッファーのBALTOLINI AGBD918-2は6kHz位までフラットに出力しようとしていることは判ります。AGBD918-2を入れると、ご覧の通り音像が明瞭となるため、歳耳の私にはとてもありがたい装置となっています。不要な高域音は後加工で削ればよいとは思うのです。

Ap_stb_front_ft0
ARIA PRO2 AVB-SSB-016'1993 改;プリアンプ撤去→BALTOLINI AGBD918-2 FRONT-PU/PASSIVE TONE-223

BALTOLINI AGBD918-2とパッシブトーンの組み合わせです。223(0.22μF)をフルに絞ったグラフが上です。東海楽器のJS70ではトーンを触らないままにして8kHzで0になるようなカーブとなっていました。AGBD918-2での223では、8kHz以上にもまだ残っている・・ということが判ります。これはこれで良いのですが、妙な高域の残り方にはスカスカ感を感じるところなのかも。

Ap_stb_front_ft473_0
ARIA PRO2 AVB-SSB-016'1993 改;プリアンプ撤去→BALTOLINI AGBD918-2 FRONT-PU/PASSIVE TONE-473

コンデンサーの容量を大きく473(0.47μF)に換えてみました。JS70のグラフカーブに似てきましたよね。BALTOLINIの公式サイトの配線図例では、AGBD918-2の場合、何例かの配線図が掲載されているところ、私のこの配線は公式によるパッシブトーンの例でありまして、配線図上のコンデンサーは473でした。223よりも473の方が、パッシブ回路(?!)でいうところの223に近いのかもしれません。

とりあえず、これでしばらく使ってみましょう。

| | コメント (0)

2024/08/15

TAMA #839 ギタースタンド

 昔に振りかえれば、自宅にギタースタンドが普通に置かれるようになったのは90年代の(バブル末期)の頃と記憶しています。1、000円位で買い易かった。それ以来、私はずっとそんな感じで、部屋中に安いスタンドが増えて行きました。スタンドの溶接された場所は朽ちるため、世代交代は進んでいます。安いヤツで困ったことはないけれども。今回、プロが使っているようなクロームメッキな外観のヤツを。自分への褒美を含めて、初めて買いました。いわゆるタマの839です。
 これはすごくいい。なのですが、スタンドのゴムはラッカーにかぶれそうだからと、安易に布でも被せようならツルツル滑って、扱いが難しくなる。そのまま使うなら、とてもいいのですが・・。柔らかいスポンジが適切だろうとホームセンターで、ゴム(スポンジ)を入手して、取り付けることにしました。

202408158a
下の写真のようなことになります。

202408158b_20240823232901
ラッカー塗装の楽器のため、念のために、この上から使い捨てのショップタオル等を外皮にテープで巻いて使っています。

20240815c

| | コメント (0)

2024/08/14

AriaPRO2 AVB-SSB-016'1993(その2)

 このARIA PRO2(AP) AVB-SSB-016について、手元に来てから、あれこれ点検を行いました。リサイクルショップのサイトで手に入れたものなのですが、ものすごい綺麗なのですよ。恐らく長期間に弾かれなかった個体のようで、それに起因する問題はありながら機能的には概ね問題はないような気がする。最大の問題はネックなのですが、リリーフ量を考えれば適切な状態だったとは言えます。ただ。トラスロッドののり代の範囲では、ネックが動かなかった・・・というところです。それは、嫌じゃないですか・・・。押したり引っ張ったり(?!)して、ロッドの動きを確認。FENDER SRBの強靭なネックに比べるとこのARIA PRO2は少し不安になるところがありますが、何日間の努力で少し動いてきた。くれぐれも設計や作りが悪い訳ではない。30年以上近く放置されていたことを考えると材料的には安定しているネックなのだとは思います。

 概ね問題はないとしても、私が処置したいくつかの問題点の改修と、カスタマイズに関してBLOGネタ的に紹介します。


 1.ネックを構えると「ギシギシミシミシ」と軋み音がする問題。

 この個体をWEBショップから購入し、届いて持った瞬間から「なんじゃこりゃ」と思った問題です。ネックジョイントの辺りで軋み音がする。こんなギターは私は経験がないのです。このベースを構えるとネックが動き「ネックとネックポケットのポリ塗装同士がすれて音が鳴っている」訳です。この問題は2つの原因に分解できると考えました。①ネックポケットのポリ塗装(を削り落とし、鳴りの原発を排除する)。②ネックのジョイントが緩い(のだから強固にする)。①で原因を除いても②ネックが動いているなんてイヤなものですから両方とも処置します。

①ネックポケット内のポリ塗装除去

ポケット内の側壁に残っていた塗装を、600番のペーパーで削りました。場所は写真の壁面ですね。写真ではネックが付いてしますが、ネックポケット内の作業ですので、ネックを外して作業します。あて木を使って平面に擦ります。これで問題の軋み音は無くなりました。

20240801c

②ネックのジョイント

 このBLOGとしては過去にも扱ったテーマです。ボルトジョイントのボディ側のネジ穴がキツキツとなっていて、ネックと十分に接合できていない。もしくはメーカー製造時には問題がなかったものの、後にネックを外した、経年変化、増し締め(?!)などを経て弛んでいしまうのでは・・という問題です。例えばネックの無い状態で、ボディにねじ込んで締めきれる・・・という状況は、ネックを十分に支えていないように思うのです。現在の最新の楽器に関しては知りませんが、私の世代(80年~90年代)の精巧に作られたと評される国産のギターの類に多いような気がします。

20240801d
 このことについては、諸説あり、これが正しい・・・という訳ではありません。ボディ側のネジ穴を少し広げる(グラつかない程度・・タッピングネジが最後は締めきれない、最後にグルグル回る程度にしています)と、鳴りは良くも悪くも変ります。個体差はあるのですが、この処理をするとネック側の響きが顕著に変化します。ボディとネックの接合が一層強固となることは間違いなさそうです。

 今回のARIA PRO2もネジ穴も案の定でした。上の写真のように、ネックがなくてもボディでネジ溝がキツキツで、締めていてキツイ。ネックの接合が十分ではなくわずかに揺れていました。①の作業で既に軋み音は無くなっているのですが、ここはしっかり処置します。穴を拡げる方法は、似たような径のドリルでさらうなどやり方ありますが、このARIA PRO2はそれなりに希少な個体なので、棒ヤスリで少しづつ広げました。

 2.誘電ノイズなんとかならないのかの問題。

 FENDER SRBとも共通したことなのですが、スティーブベイリー氏のモデルは高音域の活き活きしたキャラクタ設定のようで、2バンドのトレブルを少し上げると、ジ~っというノイズが耳につきます。FENDER SRBの入手時に振りかえると、当初からのノイズの量で故障してしまったかのような誤解をし、中身をシールディングしている内にプリアンプが壊れ、その後、エライおもいをしました。今回、このARIA PRO2を弾いてみて判ったことは、私のFENDER SRBは故障していなかったのだ・・ということです。私の普段のアクティブ系のベースの多くはバルトリーニ族で、ノイズの強いTCTでも、ここまでではないため、私ような環境下にある向きには、スティーブベイリーモデルは耐えられないタイプのベースかもしれません。しかし、パリパリ、カリッカリな出音には魅かれるところもあります。ピッチが聴き取りやすい(つまり弾きやすい)、ハーモニックスが綺麗に響くなどのメリットがありフレットレス6弦ベースとしてはとても面白いものになっているような気がします。

 過去の話題ですがFENDER SRBについてPUの出力が小さかったこともあって、バルトリーニAGBD918-2のバッファーに通し、25kΩのボリュームポットを介してハンプバックの2バンドのプリに出力しました。結果、ノイズ対策と、パリパリ、カリッカリ感の演出に成功しました。このARIA PRO2はPUは普通の出力量があるように思います。オリジナルの同軸ポットはボリュームもトーンもB500kΩで受けている。AGBD918-2(+オリジナルプリ)を内蔵させるとして、このARIAPRO2をフェンダーのJBのスタックノブに変更したい私としては、CTSの同軸ポットで2軸2連の25kΩ+500KΩなんて、既製品にはなかなか無い・・。なので、ゆくゆくはよくよく考えて対策するとして、500kΩのボリュームを250kΩに変更して少々大人しめの設定にすることにしました。大手音楽機材通販ネットショップで調べると、CTSサイズではFENDERがスタックJBで使っているというA250kΩ+A500KΩと、ALL PARTSブランドでA500kΩ×2のものが手に入りそう。今回はFENDERのA250kΩ(VOLUME)+A500kΩ(TONE)を選択。同時に、ツマミもFENDER(レプリカ)に交換しました。ボリュームポットの250kΩへの変更は、とびぬけた個性は無くなった一方、使い易いものになったとも考えています。いずれにしてもオリジナルのプリアンプはクセが強くて気になる。スティーブベイリーらしいところなのかもしれませんが、どうだろう。穏やかな音で良かったのではないかとも思うのです。

20240801b
 どうでしょう。ツマミがFENDERのスタックとなり、一回り大きいものになって、かわいらしくなりました。FENDER SRBと並べた時に、ツマミの大きさの差が気になりましたので、同じような傾向の見た目としました。詳しい人にはFENDERとAriaPRO2の違いは判るのでしょうが、関心がない人には同じ(ちょっとした違いの)ベースに見えるのではないかと思います。

20240801a
 私はこのAriaPRO2について気に入ったか気に入っていないか、どうかというと「気に入り」側です。減点としてやはりオリジナルプリアンプに起因する(このベースの個性とも言える)ノイズです。ボリュームポットを500kΩから250kΩに換えた結果、多少の緩和は図れたのですが、ノイズはあり、ポットの関係で、ミッドが濃厚になった一方でハイが無くなってしまった。でも、この音はこれでありだと思います。オリジナルを知っている私としては本来のカリっとして、かつノイズの少ない方法を模索することになるでしょう。なので、このモデルの話題は今後も続きますね。

 AriaPRO2とFENDERを比較して、どちらが好きか・・と言いますと、私はFENDERの方です。ネックの厚さや塗装の感じなど、弾き味についてAriaPRO2は日本製の薄くてポリ塗装による硬質でサラッとした、私世代には慣れたそれで、悪くはないのですが、FENDERの方は一段高級が楽器に触れているような気がします。フレットレスという性格を鑑みると、私は、弾いて暖かく包まれ感のあるFENDERの方が有難いと感じます。この2つ、座位で演奏する場合に膝に乗るところの位置がPBとJBみたいに違っています。この点も慣れ不慣れ・・があるのかもしれません。一方、AriaPRO2のこのモデルからFENDERに持ち替える理由は思いつきません。当然、その逆も然りです。AriaPRO2とFENDERが同時に並んでいて、どちらも同じ条件で、どちらかを選ぶということがあれば、私はFENDERを選びます。

 AriaPRO2が手元に来て1ケ月程経過します。毎日毎晩ロッドをいじり油を差したりして弾いていますが、だんだん本来の状態に戻ってきているように感じます。無理な矯正をしないような調整には時間が掛かりますが、私も歳をとって、そういうことに楽しみを感じています。

20240801e  
 最後に、紹介するのを忘れていました。キャビネット内のシールディングを行いました。最近の私はシールド用の塗料も使わなくはないのですが、今回は銅箔テープです。ホームセンターで入手したニトムズ製のものです。この銅箔テープを使う場合は、継貼り(?!)の場合、原則導通がとれていないと考え、重ね貼りを行い端っこを一点でもハンダで止めておく必要があります。銅入りのハンダを使うとやり易いです。私は、細い銅線を伝わせながらハンダで繋げ、最終的にはグランドさせています。上の写真はハンダ処理の前ですね。実は、このベースにこのシールドの処理は、あまり効果は発揮しませんでした。プリアンプの性格なのかもしれないな・・・と思います。

| | コメント (0)

2024/08/08

残暑見舞い申し上げます。

20240807a
SONY α7S3+AI Nikkor ED 180mm F2.8S

とても暑いです。みなさまご自愛の程を。

| | コメント (0)

2024/08/07

揚げあられ「ビーバー」

20240808a
 私は通信販売でモノを調達することがあまりない人間なのです。ただ、暮らしている環境が地方であるため、ギターやベース、楽器や関係用品の類についてはWEBショップを使うことが増えました。で、今回、初めて通信で「お菓子」を買いました。北陸地方ではお馴染みのことらしいHOKKAのビーバーです。

 HOKKAのビーバーは今年の年明け頃に近所のスーパー各店に並び、私はハマってしまって、我が家の常備品となっていました。しかし、GWの頃に忽然と姿を消したお菓子なのです。 公式オンラインショップから注文して届きました。箱買いしたのでしばらく安心。

| | コメント (0)

2024/08/01

AriaPRO2 AVB-SSB-016'1993

20240731e
 AriaPRO2のsteve baileyです。1993年頃に発表され、その時の話題性は記憶にあるけれども、2000年も過ぎると存在感はどうだったかと思うところのモデルです。私は長年エレキギターやベースを収集しているのですが、国内のブランドの中ではアリアプロ2に疎くて、ギターのSH-1000以外に持っていないのです。特にベースギターについては「無い」。今回、恐らく私の収集の旅としては終焉にあるところで、初めてのアリアプロ2という訳です。アリアプロ2のデザインは、昔から華奢に尖がっていたりして私は魅かれるところなかった。でも、このAVB-SSB-016は、発表された時にとても気になった記憶があります。6弦でラインなしのフレットレスタイプなんて、趣旨が尖がっています。
 前の記事に触れたように、最近、弾いているFENDER SRB(steve bailey)の予備の代用として迎え入れたものです。家で弾く時はFENDER。門外で演奏する時はAriaPRO2という使い分けをしたいと考えています。・・・いずれにしても現行のモノでもない訳ですし、今にして語ること自体が懐古趣味なのですが。

20240731c
 FENDER SRBのヘッドは大きく見えますが、FENDERの普通のモデルと大差ない大きさです。AriaPRO2のヘッドはコンパクトですね。ナット幅はFENDERが51.5mm AriaPRO2が49.5mm。24フレット部の幅はFENDER≒93mm、AriaPRO2≒92mm。ブリッジの弦間はFENDER≒18.5mm(0.5mm程度の調整幅)、AriaPRO2≒18mm。AriaPRO2の方が数値上はわずかに小さく、似たようなものなのですが、弾き比べるとFENDERの方が全体的な大きさを感じます。指板のテーパーはAriaPRO2の方が強いので、FENDERのブリッジの幅でも許容するような気がします。もしもFENDERのブリッジが入手できるような取り付けてみたいところです。

20240731d
ボルトオンネックの5点式ジョイント。FENDERの方が頑丈に取り付けられています。AriaPRO2の方は、演奏し易そうなカタチですが、強固な構造とは言えない箇所です。弾いてみるとネックポケットからネックが動いて、ギシギシミシミシと音を立てる程でした。経年変化によるものかもしれませんが・・・。

20240731b
ボディのカタチは、よく似ています。私はどちらも好きです。FENDERはオフセットが利いていて、座って弾いているとジャズベと同じように弾きやすさを感じます。ネックのローフレットは遠くなりますがね。FENDERの方は私が電装一式(PU以外)改造してしまっていて、PBのフラットトップのツマミはオリジナル。それ以外は私が取り付けたものです。黒いプラのツマミはプリのトレブルとベースのツマミとなっています。もともとは同軸の2バンドコントロールのツマミとON/OFFスイッチでした。舟形のジャックも黒色に交換しています(もともとはクロームメッキのものでした)。AriaPRO2を意識した訳ではないのですが、兄弟のような雰囲気を醸し出しています。AriaPRO2のボディの造形は、思い切っていて悪くないな・・・と私は思います。ただ、ツマミの径が小さいかな・・・。ここは大きくするともっと可愛くなる。替えたいところです。

20240731a  
 このARIA PRO2とFENDERは似たような出音の個性があります。もう、パリッパリの音。弦から手が離せないノイズ。私のFENDERはプリアンプを交換(ハンプバックの2バンド)し、ノイズ問題を解決しているため出音は変わってしまったところもあるのですが、似てた感じに仕上げているのではないかと思います。
 ARIA PRO2とFENDERではボディ材がアッシュ(ARIA)とアルダー(FENDER)であって、弾き心地は異なります。FENDERの方が暖かい印象で軽い。ARIA PRO2の方はちょっと重みを感じます。重いボディが、パリパリ度を強調している・・・といったところでしょうか。
この二者を比べて見て、メインやサブは私の都合でしかなくて、どちらも好きです。長年の期間を経て設計されたモデルにおいて、両方とも筋は通っている。スティーブベイリ-氏のことの演奏については、私は詳しくないのですが、これらのベースギターを抱えて奏でた瞬間に、氏に共感することになるのです。

| | コメント (0)

2024/07/30

私の予備楽器、一本確保。

20240728b
 以前このブログで、自分が普段使っているベースの内、もしもに備えて予備があったらいいな・・・という、捨て鉢(?!)な記事を掲載しました。https://route335.cocolog-nifty.com/blog/2020/09/post-0d9f13.html

 内容は弦間幅広の6弦ベースというところに終始している感が強いのですが、現在でもここにあげたベースの使用が頻度は高くて、特にストリーマー6とFENDERのSRBです。演奏会に持ち出す時、私のようなアマチュアだと自分の機材は自分で運ぶし、見張っていないといじられてしまうこともあるし、ずっと見張っていられないし・・、出先でいろいろと何かあったら困るので、気軽に持ち出せる影武者が欲しいのです。影武者と言っても、同じモノは無いので、演奏性や音色が似たものだったらヨシとして。WARWICKは5弦のブロードネック(ストリーマー5など)のものと使い分けたリスク分散で対応。現在、多弦ベースの弦間は18mmが標準になっているようですが、私はもう少し広い方がいい。18mmに落ち着いていなかった昔の方が、ベースの選択肢が多くて楽しかったなぁ・・と回想します。ともかく。

 今回、FENDERのSRBの影武者となりそうなモノを入手することができました。FENDER SRB(2009年)から時を10年以上遡り、ARIA PRO2時代のSTEVE BAILEYモデルのAVB-SSB-016です。1993年製ということで、結構古いモデルですが、私はこのモデルに触れたことがなかった(というか現物を見たこともない)ため、ネットでポチった時は少々勝負でありました。

 で、届きました。この個体はほとんど弾かれていない、保管状態の良い美品でした。錆びなど無し。弾かれていない分、調整箇所(ネックですかね。トラスロッドが固着気味なのかな・・。)があり、じわじわ動かして調整しています。ネック自体のスタビリティは悪くないようなので、きっと良い状態に戻ることでしょう。現状でも問題なく弾けます。
 このモデルの詳細については調整が利いた後で、改めて紹介するつもりですが、恐らくFENDER SRB(以後略:SRB)とAP AVB-SSB-016(以後略:AP)を並べて、少なくない人数の方々が気になる点について触れておきます。双方の指板幅や弦間ピッチですね。両者のブリッジの構造の違いがあります。SRBは弦間調整ができるタイプ(実測18.5mm位を中心に0.5mm程度の調整幅)。APは18mmの固定です。ネックの指板幅についてノギスや定規で計測(誤差はあります)したところ、SRB:AP(ナット幅/51.5mm:49.5mm、24フレット部幅/≒93mm:≒92mm)であり、APの方がわずかに狭いとは言え、ほぼ同じです。私はSRBの弦間調整を一杯に広げていますから、APはちょっと狭いということになるのですが、SRBでも弦間を拡げない場合は、両者、ほぼ似たようなアクションで使えるでしょう。SRBのようなサイズのブリッジをAPに取り付けたら、影武者としては満足できるのではないかと思います。ただ、SRBはネックの厚みが感じられたり、ラッカートップだったりして、弾き心地はちょっと違っているようです。
 この記事を書きながら、APをいじっていまして。出音の個性も両者似ているように感じます。私のSRBは過去記事に何度も触れましたが、誘電ノイズが強くて、四苦八苦したのです。みずみずしい高域の反面、ノイズが強くあり、手放しでは弾けないモデルです。これは一緒ですね。このままでは私は弾けないので、シ-ルドを強化したり、SRBの経験から得た改修などで、いきなりいじってしまおうと考えています。この個体、フルオリジナルなのですがね。

| | コメント (0)

2024/07/24

IBANEZ MC924DS '1980【点検】

 私、今年の誕生日で還暦。このところ還暦以上の老いを感じているところです。一年前から治療中の病が、この春を過ぎて順調ではなくなっているみたい。他人事みたいになってしまうのは、肺なので、時々出る高熱と少々身体が重いこと以外には自覚症状があまり無くて。自分としてはそこそこ元気のつもり。ただ、レントゲン写真では悪いとのことで、ステロイドの量は振りだしに戻る。「家から出るな」ということで、昨日から家に居るのです。大人しく過ごそう。なので、この夏に計画していたささやかな帰省・旅行は、キャンセルです。トホホ。

 前述の通り、常に病床に伏している・・・という感じでもないので、所蔵のベースをチェックして過ごすことにしました。ちょっと気がかりのある個体を直そう。今回は1980年のMC924です。この個体は、以前に紹介したものですが、私の作業で、リアピックアップの中のデュアルコイルの内、ブリッジ側のコイルをオミットしています。この改変で、使える音になった、とか思い込むことができて、我ながらお幸せなことなのですが、この個体自体をあまり弾いていない状況を鑑みると、自分が元気な内に、元に戻すべきだと考えました。

20240723a
 配線はPUリード線の内、リアPUの4本線の内の1本を回路接点から外していること以外はオリジナルです。

20240723b
 上の写真右側にあるPUセレクターの右側端子から、赤色のリード線を外しています。これは紺色のリード線と共に接続していたものでして、今回ここを再度繋げて、オリジナルに戻しました。このPUのデュアルコイルの関係はフロントリア共にパラレルです。

20240723c
 フロントPUの裏側の記載です。「A5・44・75」。

20240723d
 リアPUの裏側の記載です。フロントと同じ「A5・44・75」。記号から推測すると「ALNICO5・AWG44・??」でしょうか・・75は何でしょう。思いつかない。

20240723e_20240728174201
 MC924の変遷の中で、1980年製は初期型に相当します。私はMC924を好み、初期、中期、後期と揃えていますが、個人的にはこの初期の外観が一番好きです。温かみのある優しいデザインで気に入っています。ただまぁ、MC924の中で、今、弾くのなら後期でしょうか。後期の特徴はローインピーダンスPUでノイズが無く、トーンはローパス(2軸ジャズベ回路)だけなので、時代めいたEQが無い分、使い易いように思います。(念のため、後期型には2期(前期・後期)ありまして、私がさしているのは後期型の前期。後期型の後期は所有していないので判らないのですが、カタログの仕様上は2バンドEQとなっているようです。PUも異なっていて、後のMC2924へとつながっていくのですね。)

話をこの初期型MC924に戻します。オリジナルの配線でリアピックアップの状態が元に戻り、私の気がかりが一つ減って良かったです。

| | コメント (0)

2024/07/17

クリップチューナーのグラグラ補修

 ギターやベースギターのヘッド(に限らないですが・・)にパチンと挟んで使うクリップ式チューナー。結構、昔からあるのでしょうが、その黎明期の頃は、個人的に(当初はアコギの方に多かったと思うのですが・・・)ヘッドに着けたままステージに立っている風情があまり好きではありませんでした。エレキギターやベースの場合は足元(もしくはラック)にチューナーを置けよと。でもベースの場合は、足元エフェクターなんて滅多に使わないから、チューナーがクリップで済むなら、機材の簡略化が図れる・・・と気づくのです。
 10年程前、クリップチューナーを入手しました。とても便利です。私のようなアマチュアはチューニングする時だけ装着する。原則外して、入れたズボンのポケットをゴワゴワさせながら演奏する。演奏が始まって外し忘れていることに気付くことが少なくなく、その時は気分が沈むのです。みんなきっとそうなのだろう、と想像します。

 で、私のクリップ式チューナーは時々、新規に買い足ししたりして結構な数がある筈なのですが、ギターケースのポケットやカバンに入れて忘れてしまったものもあり良く判らなくなってしまっている。しかし、一番最初に入手したヤツは、現役を離れて隠居生活というか、自宅のデスクの上にいつもあるのです。KORG PITCHHAWK-Gです。私のギター人生のチューナー装置を振り返ると、最初のベースギターで楽器店付けてもらった「ゼンオンジャスティーナ」の他は、ストンプボックスタイプ、ラック式、クリップ式、偶然、全てKORGでした。ありがとうKORG。
話を戻します、私の初代クリップチューナであるKORG PITCHHAWK-Gは、隠居させているとは言っても、普段使っているので、ずっと酷使しされている環境です。長く使っていると、首がぐらんぐらんに緩んできますよね。グラグラだとチューニングの反応が悪いように感じます。

20240711a
このチューナーは型式が古いので、現在での評価の程は知れているのでしょうが、私としては現役で仕様しておりまして信用している装置です。しかし、首がグラグラ。実は数年前にDIYで修理を行って今回二度目。私の方法はKORGの公式なものではなく、きっと、やってはいけない部類の作業となりますので、真似して行う場合は、壊れてしまっても私は責任はとれません。私としては壊れてしまっても仕方がないと割り切っていた愚行でありますため、このへんのご理解はひとつよろしくお願いします。

20240711b
 上の写真のこのボールジョイント(?!)部を外します。外し方は、割ったり折らないように、冷静にゆっくりとグイグイっと力を入れて外す。演奏中にズボンのポケットに入れていたりすると、稀に頭が外れてしまうことがありますよね。そういう場合は、グイグイっとはめていると思います。その逆の作業という訳です。・・・別に正しいやり方があるかもしれません。

20240711c
外れました。(バッテリーは外す必要はないです。)ジョイントの中を見てみると透明なフィルムのようなものが収まっています。このフィルムは、前回の作業で私がセットしたものの可能性があります。すっかり忘れてしまいました。

20240711d
←のコンタクトレンズのようなフィルムがボールを滑らせ支えている部品なのでしょう。このPITCHHAWK-Gは2度目の修理(補修)でありまして、前回私が装着した円形ゴムが、透明フィルムの底から出てきました。私の修理は、ジョイントの穴の底部をゴム板で底上げし、グラグラな隙間を窮屈にし安定させる・・・という方法です。ゴムではジョイントが滑らかではありませんので、クリアシートのようなフィルムのような滑りの良いものが接触面にあった方がいいですよね。

20240711e
私が使用したゴム板は1mm厚のもの。8.0mm径のパンチで切り出します。

20240711f
ハイ、出来た。この個体にはゴム2枚(初回の修繕であれば1枚で十分でしょう)(とフィルム)を戻して完成です。

頭グラグラで使わなくなったクリップチューナは、ひょっとすると修繕できるかもしれません。私はこのようにして補修しています。

| | コメント (0)

2024/06/26

JR土讃線・讃岐財田駅

無くなっちゃったよ。駅舎。

20240623a_20240710001901

この近くを通ることがあり、立ち寄ってみました。駅舎なくなってた。どんな改札になっても、立派なタブの木は守ってくれるのでしょう。

| | コメント (0)

«アトランシア ステルスカスタム'2015(その2)